【生理がこなくなった方の症例】

*患者データ*

【来院者】30代 女性

【期間】2023年3月~4月

【頻度】2回目まで1週間、その後は2週に1回

【通院回数】6回

【症状】

低用量ピルを婦人科で処方してもらい、2~3年は周期的に生理がきていたが、副作用の為ピルをやめてから生理がこなくなった。
3ヶ月生理がきていない為、婦人科では中用量ピルを処方されて様子をみることになったが、整体や東洋医学的な視点から体の改善をはかりたいと思い来院。
来院時には無月経の他、胸痛、手足の痺れ、頭痛や不眠など様々な不定愁訴も訴えられていた。

【施術と経過】

体を詳しくみていくと、骨盤の歪みによる腹部の血流のうっ滞があり、生殖器の支配神経がでる腰椎の歪みもみられた。

また、胸郭の異常なかたさがあり、呼吸がかなり浅くなり交感神経優位な体の状態になっていた。

(初回)骨盤や脊柱を整えて自律神経バランスや内臓の血流の改善を行い、胸郭への施術により呼吸が深く行えるように施術した。また下肢の末梢神経への施術を行い、生殖器(子宮・卵巣)に間接的にアプローチを行った。

(2回目)中用量ピルを飲み終わったが、薬の副作用かだるさを強く感じる。しかし、初回の施術後から胸痛は消失、頭痛や手足の痺れも軽減した。前回と同様の施術を行い、施術後に呼吸のセルフケアを指導した。

(3回目)前回の施術3日後に茶色のおりものがあり、翌日に生理がきた。婦人科ではピルを飲まずに当帰芍薬散を処方され、次回の生理まで経過をみることになった。息苦しさや手足の痺れは消失。施術は前回の施術に加え、仙骨や腹部を調整し、卵巣・子宮の血流改善を行った。

(4回目)仕事での疲労感はあるが、以前感じていたような不定愁訴は感じなくなった。

(5回目)左鼠径部に軽い痛み。左の卵巣の反応があり、施術を行う。

(6回目)前回施術の数日後からおりものの色が変わり、2日後に生理がきた。体の歪みや状態が安定してきたので、今後は3週に1度来院してもらい経過をみていく。

(現在)仕事のストレスによる胃への負担があるが、ピルは飲まずに安定して生理がくるようになり、当初の不定愁訴も改善している。ストレスにより自律神経の乱れが起こりやすい為、メンテナンスとして3週に1度の施術を推奨。

【まとめ】

ストレスによる自律神経の乱れが起こりやすいタイプで、交感神経が優位になることで冷えや内臓(特に生殖器)の血流のうっ滞が起こり、さらに女性ホルモンの働きの低下を引き起こしていたと考えられる。

骨盤や脊柱を整え、呼吸を改善することで交感神経が優位な状態を抑え、内臓の血流を改善することで生殖器の働きを高め、症状の改善に至った。

【このページの著者】

著者:岡田 郁(おかだ いく)

鍼灸師・あんまマッサージ指圧師(国家資格)、BRM療法士、側弯トレーナー

大阪市都島区 鍼灸整体サロンよつば 院長

「自律神経を整えて女性のからだを改善するスペシャリスト」

臨床経験15年の経験を活かし、年齢によって変化する女性のからだをサポートする。

肩こり腰痛などの慢性症状から自律神経の悩みまで改善する無痛整体を行う治療家。