【めまいと喉のつまりと倦怠感の症例】

*患者データ*

【来院者】40代 女性

【期間】2023年4月~7月

【頻度】遠方のため、2~3週間に1回

【通院回数】7回

【症状】

1~2年程前からめまいが起きるようになった。ふわふわしためまいがあり、耳鼻科では異常なしといわれた。

10年程前から喉のつまりも感じており、気圧の変化や疲労により症状が強くなる。

他にも倦怠感やPMSなどの自律神経症状や右首の痛みなども感じている。

今まで病院で処方された薬や、鍼灸、整体、マッサージなど試したが良くなることはなく悩みを抱え続けている。

【施術と経過】

体を詳しくみていくと、脊柱の側弯があり、胸郭がかなりかたくなっている。特に右側の肋骨が特にかたく、呼吸を補助する前頚部、前胸部の筋肉の緊張も強くみられる。頚部の交感神経や内臓の働きをコントロールする迷走神経にストレスがかかり、自律神経のバランスに乱れが生じている。

また、更年期は女性ホルモンの代謝で肝臓にも負担がかかる為、肝臓の反応が右肋骨周囲や右首にも影響を与えていると考えられる。下腹部の緊張も強く、卵巣、子宮などへの血流循環が悪くなっている。

(初回)骨盤と脊柱への施術と、胸郭・横隔膜へアプローチを行い呼吸が正常になるよう施術。頚椎を整え、前頚部の筋肉をリリースすることで交感神経や迷走神経へかかるストレスを緩和した。初回の施術後、胸郭の可動性の向上・呼吸が深く吸えるようになった。

(2回目)生理前のイライラ感が強く、めまい、喉の圧迫感がある。施術は前回に加えて、卵巣、子宮の調整を行う。

(3回目)喉のつまりとめまいは軽減している。生理10日前で感情の起伏が激しい。右首の緊張を改善する為、肝臓の調整も行う。

(4回目)めまいと喉のつまりは出ていない。右首の張りと、イライラ感。前回同様に肝臓の調整も行う。

(5回目)前回施術後、いつもよりPMSがマシだった。雨の前に喉のつまり感を感じた。

(6回目)生理前のイライラ。喉のつまりは波があるが、当初より感じなくなってきている。

(7回目)めまいと喉のつまりに関してはだいぶ改善された。PMSや右首の張りを改善していく為に定期的なメンテナンス推奨。

【まとめ】

10年以上自律神経症状で悩まれていたので、自己治癒力も低下しており、状態としてはかなり重いケースだった。

胸郭のかたさ(呼吸の状態)、内臓の働きを高める施術により症状は改善していったが、更年期や仕事のストレスもあり、自律神経のバランスは不安定である。

まだ残っている症状もあるので、さらに改善するよう施術を行っていきたい。

【このページの著者】

著者:岡田 郁(おかだ いく)

鍼灸師・あんまマッサージ指圧師(国家資格)、BRM療法士、側弯トレーナー

大阪市都島区 鍼灸整体サロンよつば 院長

「自律神経を整えて女性のからだを改善するスペシャリスト」

臨床経験15年の経験を活かし、年齢によって変化する女性のからだをサポートする。

肩こり腰痛などの慢性症状から自律神経の悩みまで改善する無痛整体を行う治療家。